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臨床教育学入門 (子どもと教育)現代における・・・
 本書は現代における、教育的な病理現象(いじめ、暴行など)、または病理現象とはいかないまでも、教育の現場になんらかの意見を示唆している児童生徒の行動などを、具体的な事実に基づき観察している。

 特に筆者の「父性・母性」の観点は素晴らしく、わかりやすい。アメリカの教育状況との比較や、過去の日本のそれとの比較が随所で見られ、具体的な事実に当てはめて考えているあたり見事としか言いようがない。

 臨床教育学という新しい学問を初めて日本で始めた筆者ならではの意見は、現役の教師から、教育学を学ぶ者、または関心のある人など、誰にとっても本を読みながら頷いてしまうような、わかりやすく、そして説得力のあるものであった。

 日本の全体的な病理の統計や、状態などには深く触れていないが、タイトルにもある通り、「臨床」「入門」という言葉が、ピッタリ当てはまるような印象を受けた本であった。




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